50代のドライバーの場合、子供が親の車を運転するケースが増えてきます。このような場合、年齢条件や運転者の範囲の設定に注意が必要です。子供の年齢に合わせた条件を設定し、運転者の範囲が制限されている場合は、運転者の範囲を制限しないように設定する必要があります。
また、子供が運転に不慣れであるため、事故のリスクが高まることを考慮して、補償内容を適切に設定する必要があります。
このページでは、同居している子供が車を運転する50代の親を例にして、補償の考え方や保険料の節約法について紹介していきます。
《モデルケース50代Dさんのプロフィール》
- 年齢・性別:55歳・男性
- 家族構成:配偶者(55歳)、子供(21歳)
- 車名:トヨタ アクア
《50代Dさんの自動車保険の選び方のポイント》
- 親である自分と配偶者は、買い物や週末のドライブに車を利用する程度
- 運転免許証を取得したばかりの子供が親の車を運転するようになった
- 子供が運転をする車に友人を乗せてレジャー行く可能性もある
- 大学生の息子は原付で大学に通っている
50代Dさんの年間保険料例の目安
- 年間保険料例の目安
- 39,790円~71,160円
- [契約条件]
- 記名被保険者:東京都在住 55歳|車/型式:トヨタ アクア/MXPK15|初度登録年月:2023年6月|使用目的:日常・レジャー用|年間走行距離:4,000km|運転免許証の色:ゴールド|運転者の年齢条件:21歳以上補償|運転者の範囲:なし|ノンフリート等級:20等級|事故有係数適用期間:0年|保険始期日:2023年7月
- [補償内容]
- 対人賠償:無制限|対物賠償:無制限|人身傷害保険:5,000万円|搭乗者傷害保険:1,000万円|車両保険:250万円|弁護士費用補償特約:なし|ファミリーバイク特約:あり|日常生活賠償特約:なし
- 保険会社により、追加できる補償や契約条件は異なります。
- 上記の金額は契約条件の詳細の内容で見積りした際の保険料を基に年間保険料例の下限~上限を目安として掲載しています。
- 契約条件や保険会社の保険料改定などにより、保険料目安の例は変動する可能性があります。
相手方への補償を選ぶポイント
運転免許証を取得したばかりの子供が親の車を運転するようになった50代Dさんの場合、自身だけでなく子供が運転する際の事故リスクに注意が必要です。統計的に、運転に不慣れな若年ドライバーは事故リスクが高いとデータがでているからです。
そのため、相手方への補償を担う「対人賠償保険」と「対物賠償保険」の保険金額は「無制限」を設定することをおすすめします。なぜなら、「無制限」を選ぶことで、法律上の賠償責任を負う場合にも、賠償額の全額が補償されるからです。
50代Dさんの相手方への補償内容例
- 対人賠償保険
- 無制限
- 対物賠償保険
- 無制限
ご自身や同乗者への補償を
選ぶポイント
自分の車を子供が運転する50代Dさんのようなケースでは、自身や同乗者への補償だけでなく、子供が運転中に友人など他の人に対してケガを負わせてしまう可能性にも注意を払う必要があります。このため、最善の対策としては、できるだけ包括的な補償を選ぶことが重要です。
50代Dさんのケースでは、事故により車に乗っている人がケガを負ったり死亡した場合、十分な補償を受けるためには「人身傷害保険」と「搭乗者傷害保険」の両方を選択することが重要です。これにより、保険金が両方の保険から支払われるため、補償範囲がより広がります。「人身傷害保険」の保険金額を「5,000万円」、「搭乗者傷害保険」の保険金額を「1,000万円」に設定したので、搭乗者傷害保険の対象となる事故でケガをしたときの医療保険金もカバーしてくれる手厚い補償を備えています。
なお、別途生命保険に加入しており、生命保険の保障で十分備えがある場合は「搭乗者傷害保険」をセットしない選択も考えられます。ご自身で判断がつかない方は、加入している生命保険会社や代理店に問い合わせをしてみましょう。
50代Dさんの自分や同乗者への補償内容例
- 搭乗者傷害保険
- 1,000万円
- 人身傷害保険
- 5,000万円
車両保険の必要性を見極めよう
50代のDさんのように、運転免許を取ったばかりの子供が車を運転する場合、運転の未熟さによる単独事故や自損事故のリスクにも注意が必要です。例えば、スピードが速くてカーブを曲がりきれずにガードレールに衝突したり、車庫入れに失敗したりする可能性も考慮しなければなりません。
そのため今回のモデルケースでは車両保険をありに設定しました。車両保険をセットすることで、万一の事故で愛車が損害を受けてしまった場合でも、修理費用や再購入費用の一部または全額を保険金で補償することができます。
50代Dさんの車両への補償内容例
- 車両保険
- あり(250万円)
保険料を節約するために
適切な条件を絞り、
その他の必要な補償を見極めよう
各保険会社では、「弁護士費用補償特約」や「ファミリーバイク特約」など、保険の補償を広げるための様々な特約が選択できます。ただし、これらの特約を追加すると保険料が高くなってしまいます。重要なのは、自分にとって本当に必要な特約かどうかを見極めることです。
大学生の子供が原付で通学をしている、50代Dさんの場合、万一、子供が原付で事故にあった場合でも補償できるように「ファミリーバイク特約」をありにしました。特約追加によって加算される保険料を考慮し、自分や家族にとって本当に必要な補償かどうかをしっかりと検討することが重要です。
また、「自動車保険の選び方」のTOPページで記述した通り、対象となる運転者の範囲や運転者の年齢条件を絞ることで、保険料を抑えることができます。
50代Dさんの場合、子供や子供の友人も車を運転をする可能性があるため、運転者の範囲は限定せず、包括的に補償できるように設定しました。子どもの年齢は21歳を超えているので年齢条件を「年齢問わず」ではなく「21歳以上」に限定し、保険料を抑えています。
50代Dさんのその他の補償内容例や条件例
- 運転者の範囲
- なし
- 運転者の年齢条件
- 21歳以上
- 弁護士費用補償
特約 - なし
- ファミリーバイク
特約 - あり
- 日常生活賠償
特約 - なし
- 当サイトで紹介している各保険会社で主に共通している特約のみ掲載しています。保険会社によって特約の名称は異なります。
- 特約についての詳細は「自動車保険の各種特約について」をご覧ください。
詳細は「各保険会社ページの見積り」をご確認ください。
50代の方におすすめの自動車保険の契約例のポイントまとめ
- 自身は運転歴の長いドライバーでも運転歴の浅い子供などが運転することもある場合は、万一の時に備えて、相手方への補償は「無制限」で手厚く備えましょう。
- 運転歴の浅いドライバーは運転技術の未熟さによる単独事故や自損事故のリスクにも注意が必要です。修理費用や再購入費用の一部または全額を保険金で補償することができるため「車両保険」を前向きに検討しましょう。
- 運転者の範囲が広がる場合はその都度、適切な条件を設定し補償の対象外にならないように保険を見直しましょう。
- 保険料に影響する各種特約や条件等は適切な設定をすることで保険料を抑えることができます。
補償したい運転者の年齢を確認し、当てはまる年齢条件等を設定しましょう。
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