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自転車の防犯登録の必要性とは?
未登録では保険に加入できない?

自転車の盗難は日常的に発生しており、自転車を安心して利用するためには、防犯対策が不可欠です。その一環として、自転車の防犯登録は非常に重要な対策です。しかし、その必要性を十分に理解していない方も多いのではないでしょうか。自転車の防犯登録は、自転車の盗難抑止の効果や万が一盗難に遭った際に、自転車の迅速な返還を可能にしてくれます。さらに、盗難を補償する「自転車用車両保険」の加入にも防犯登録は必須となります。

このページでは防犯登録の具体的な登録方法や、盗難を補償する保険になぜ防犯登録は必要なのかについて詳しく解説します。

目次

自転車の防犯登録とは?

そもそも自転車の防犯登録とはどのような制度なのでしょうか。自転車の防犯登録とは、自転車の盗難防止や盗難時の迅速な発見を目的とした制度で、自転車への所有権を証明する重要な手段となっています。この制度は、全国の警察が一元的に管理しており、自転車を正式に所有するためには、必ずこの防犯登録を行わなければならないとされています。

具体的には、自転車のフレームに固有の防犯登録シール(防犯登録標識)で貼り付け、所有者の情報と結びつけることで、自転車の所在を追跡可能にします。これにより、盗難発生時に警察が素早く自転車を特定し、所有者に返還できるようになります。

また、登録自体が盗難を抑止する効果もあり、未登録の自転車よりも盗難に遭う確率が低くなるといわれています。

防犯登録は法令義務

自転車の防犯登録は平成6年6月20日施行の「自転車の安全利用の促進及び自転車等の駐車対策の総合的推進に関する法律」第12条第3項「自転車等の利用者の責務」により利用者の責務(義務)とされています。

法令で義務付けられていますので、自転車を利用する方はその利用する自転車に対して防犯登録が必要になります。
自転車の防犯登録は新車のみではなく、中古で自転車を購入した場合や譲渡された場合でも必要です。

万が一、登録を忘れてしまった場合でも、後から防犯登録を行うことは可能なので、利用する自転車の防犯登録がお済みでない方は必ず登録をしましょう。

自転車の防犯登録の方法

防犯登録はどこでできる?

自転車の防犯登録は「自転車防犯登録所」の掲示がある自転車店・スーパー・ホームセンター等で可能です。
自転車を購入したお店が防犯登録所であればその場で登録の手続きができます。

防犯登録に必要なもの

防犯登録に必要なものはその自転車をどのような経緯で取得したかによって異なります。
どのように取得した場合でも基本的に必要なものは以下の3点です。

基本的に必要なもの3点

  • 自転車本体
  • 公的機関発行の身分証明書
    (運転免許証・健康保険証など)
  • 防犯登録料(各都道府県によって異なる)

上記3点のみで防犯登録の申込みができるのは自転車販売店の店頭で直接購入した場合です。
店頭で直接購入していない場合は、上記の3点に加えて登録するために用意するものが増えます。

詳しくは店頭販売以外で自転車を取得した時の防犯登録をご確認ください。

申込みが完了するとどうなる?防犯登録シール・防犯登録カードについて

防犯登録の申込みが完了すると警視庁のコンピュータに、防犯登録番号、車体番号、所有者の住所・氏名・電話番号などの所有者データ(情報)が登録されます。

その際に防犯登録の証明として、防犯登録シール(防犯登録標識)、防犯登録カード(お客様控)が発行されます。

防犯登録シール(防犯登録標識)

防犯登録所で必要なものを揃えて防犯登録の申込み手続きを済ませると、防犯登録シール(防犯登録標識)が発行され、自転車に貼り付けることができます。

貼る位置に決まりはありませんが、一般的には、自転車のフレームに近い部分、特にシートポストの下部やフレームの上部に貼ることが多いようです。
この防犯登録シールは、盗難抑止や盗難に遭った際の自転車の所有者を証明するために非常に重要な役割を果たします。

万が一剥がれてしまうと、車体番号の照合ができず、あなたの自転車と証明ができなくなってしまいます。そのため、防犯登録シールが剥がれてしまうことのないように注意しましょう

防犯登録カード(お客様控)

防犯登録手続きが完了すると防犯登録カード(お客様控)が交付されるので、内容に不備がないかを確認してください。この防犯登録カードは、自転車の所有者と自転車を紐づける重要な証明書です

防犯登録カードには、自転車のフレーム番号、所有者の住所や名前、登録日、などの情報が記載されています。フレーム番号は自転車の“身分証明書”ともいえるもので、自転車が盗難に遭った際に警察が特定の自転車を探すための重要な情報となります。

また、防犯登録カードは、自転車が盗難に遭った時や、自転車を譲渡する際に必要となります。さらに、万が一の盗難に備えて、盗難を補償する保険への加入にも防犯登録カードの情報が必要となる場合があります。

このように、様々なシーンで防犯登録カードを使用する可能性があるので、登録した自転車を所有している間は大切に保管しておきましょう

店頭販売以外で自転車を取得した時の防犯登録

オンラインショッピングや家族から譲り受けたなど、店頭での購入以外で自転車を手に入れた場合でも、防犯登録は必要です。しかし、その手続きは一体どこで行うのでしょうか。

店頭販売と同じく、「自転車防犯登録所」の掲示がある防犯登録所(自転車店・スーパー・ホームセンター等)で手続きが行えます。

手続きの流れも同じですが、店頭販売以外で自転車を手に入れた場合、登録する際に用意するものが増えるので確認が必要です。

CASE1オンラインショップで購入した新車自転車の場合

オンラインショップで新車の自転車を購入した際は以下の4点が必要になります。

店頭販売以外で購入した新車自転車の場合に必要なもの4点

  • 自転車本体
  • 公的機関発行の身分証明書
    (運転免許証・健康保険証など)
  • 防犯登録料(各都道府県によって異なる)
  • 全ての項目が記入された下記のうちいずれか1点の必要書類
    • 自転車の保証書
    • 自転車販売証明書
    • ネットの注文確認書
    • その他、自転車の出所や詳細がわかるもの

CASE2中古(譲渡など)の自転車の場合

中古(譲渡など)の自転車の場合は以下の5点が必要になります。

中古(譲渡など)の自転車の場合に必要なもの5点

  • 自転車本体
  • 公的機関発行の身分証明書
    (運転免許証・健康保険証など)
  • 防犯登録料(各都道府県によって異なる)
  • 保証書、販売証明書などの必要書類
  • 譲渡証明書
  • 譲渡証明書とは前所有者に記入してもらうものです。決まった様式はなく下記の3点が記載されていれば問題ないです。
    1. 譲渡証と始めに書く
    2. 譲渡したい相手側の住所を書き、「◯◯さんに×年×月×日に譲り渡したことに間違いありません」と記載する
    3. 譲渡する側の前所有者の名前・住所・電話番号・車両の登録番号を記載し、印鑑を押印する

防犯登録料の料金はいくらかかる?

防犯登録料の料金は、お住まいの都道府県によって異なります。防犯登録の手数料は防犯登録の運営主体と自転車を利用する者との契約に基づく民事上の負担であり、その登録料の額は基本的に運営主体が決定すべきものとされています。

ただし、防犯登録を受けることが自転車を利用する者の義務であることを鑑み、登録手数料の額は、高すぎず安すぎないものでなければならないとされています。そのため、おおむね防犯登録料の価格帯は令和6年時点では500円台から800円台の自治体が多いです。

価格の改定などもあるので、お住まいの地域の防犯登録料を確認してみてください

自転車の防犯登録をしていないとどうなる?

法令で義務付けられているので、防犯登録をしていないと、様々なリスクがあります。具体的には、新たに購入、譲渡された際に自転車の防犯登録をしなかった場合、警察に不法所持や盗難自転車の所持と疑われるリスクです。

さらに防犯登録は、自転車が盗難に遭った際のトラブル解決にも大きく関係します。防犯登録がないと、警察が盗難自転車を見つけたとしても、それがあなたの自転車であることを証明することが難しくなります。
結果として、自転車の返還を受けられないという事態も起こり得ます。

防犯登録をしていなかった場合、現時点では罰金などの罰則はないです。
しかし、防犯登録をしていない場合のリスクを踏まえると、自転車の防犯登録は、自分の自転車だと証明できること、盗難の抑止や対策としても必要な手続きといえるでしょう。

有効期限の確認などは忘れずに!

防犯登録は一度行えば、基本的にそれ以降の更新は不要ですが、自治体により有効期限がある場合があります。短くて沖縄県の5年、それ以外の都道府県は7年~無期限と各自治体で違っています。

防犯登録の有効期限が切れてしまった場合、自転車防犯登録がされていないものと同等になります。そのままでは万が一自転車が盗難に遭った際、自転車の照合や損害の補償が受けられなくなります。
お住いの地域の有効期限を確認し、有効期限切れにならないように注意しましょう。

また住所や名前が変わった場合は、その都度変更手続きを行う必要がありますので、忘れないようにしましょう。

盗難を補償する保険への加入には防犯登録が必要

自転車の盗難は日常的な問題なので、対策するためには防犯登録だけでなく、万が一の盗難に備え盗難を補償する保険への加入も重要です。そして盗難補償がある保険へ加入するためには防犯登録をしていることが必要です。

それは、万が一の盗難時に自転車の所有者を明確に証明し、盗難に対する補償が可能になるための重要な手続きだからです。

自転車の防犯登録がないと、保険会社はあなたが本当にその自転車の所有者であると認識することが難しくなります。したがって、万が一盗難に遭った場合でも、補償を受けることができません。これは、防犯登録がない自転車は、所有権の証明が難しいため、保険の適用対象外となるからです。

自転車を安心して利用するために、盗難を補償する保険への加入を検討する場合は、防犯登録も必ず済ませておくようにしましょう。これにより、自転車が盗難に遭った場合でも、保険会社から補償を受けることができ、安心して自転車を利用することができます。

自転車の盗難に備えたい方には車両の破損や盗難を補償する「自転車用車両保険」の加入がおすすめです。
「みんなのスポーツサイクル保険」では、電動自転車やロードバイク等、購入金額が税込10万円以上の自転車車両の事故による破損や盗難を補償します

まとめ

自転車の防犯登録は、自転車盗難の防止と、もし盗難に遭った際の迅速な対応を可能にするための重要な手続きです。登録方法はシンプルで、料金もそれほど高くありません。

防犯登録をしていないと、自転車が盗まれた場合に警察が所有者を特定することが難しくなります。特に、盗難を補償する保険への加入には防犯登録が必要となるため、自転車を購入した際などには防犯登録を行いましょう。
自転車を大切に使用するためにも、防犯登録を確実に行い、安心して自転車ライフを楽しむことができるようにしましょう。